この棋譜へのコメント
1: orihime (2053) ☗5☗9☗112016-12-12 13:03
先日の敗局から、序盤の悩みを……。 37手目▲6七角が悩みの種です。 ▲3四角と出られると▲2四歩~▲2三歩の攻めがあり、後手としては身動きとれないまま攻め込まれて負けそうです。 この角打ちへの対策はどうするべきでしょうか。 この将棋は、はじめの戦型選択が特殊です。 ▲「居飛車です」 △「坂田流向かい飛車をやりたいです」 ▲「回避します」 △「仕方ないですね……」 ▲「角換わりですね」 △「いいえ、中飛車です」(相居飛車に自身がないので) というやりとりの結果なのですが、坂田流を目指しているとそこそこの頻度でこうなってしまいます。 中央が出遅れて主張点がなく、中飛車としては少し不満な形です。 なので角換わりで戦えばいいと言われればそれまでなのですが……。 本局で言えば、38手目△3五歩で戦えるかもしれません。 ▲4五歩△同桂▲同桂△3七角は後手が良さそうです。 ▲4五桂△2五桂▲同飛△2四歩は互角という印象です。 ▲3五同歩△同銀▲3四歩△3六歩は飛金取り合って先手良いでしょうか。 いずれも▲6七角が働きにくい展開になるので、「角打ちには△3五歩」は一案ですが、それも先手が▲3七桂を跳ねていなければ無理なので、実際の駒組みとしては悩ましいところです。
2: mdarg (1427) ☗7☗9☗32016-12-14 03:31
角打ちへの対策をどうすればいいのかはわかりませんが、勝手に「少し初心者向け」の序盤解説をしてみようかと思います。 4:先手居飛車からは1手損角換わりの出だしに見えているはず。 5:代えて7八金だと(有力ではあるものの)余計な紛れがあるため、2五歩が本筋。 6:これが「坂田流向かい飛車をやりたいです」の打診。 7:これが「回避します」という応手。代えて3三角成が本筋で坂田流になります。坂田流の序盤については「目指せ本格居飛車党!」というブログの「向かい飛車 阪田流向かい飛車対策」という記事が詳しく、基本的には正しく対応すれば居飛車が指しやすそうな形です。 8:突き詰めて考えれば、4手目3二金からの展開(1手損角換わり含む)で唯一後手が得しそうなのが7手目4八銀で、ここで左銀を上がれないなら4手目以前を見直す必要があるのかもしれません。 いちおう、本題の中盤にも自分なりの見解(とソフトの解析結果)を。 30:ソフトに解析させると「まあイーブンくらい」という評価ですが、後手に何の主張もなく、先手が相当指しやす局面だと思います。 33:個人的には、勝ちに行くなら代えて7五歩も有力じゃないかなと思っており、位を確保できればよし、銀を剥がしてもよし、忙しくさせてから2筋にチョッカイを出してもよしとお得です。ただ、級位者の将棋だと後手から「仕掛けて欲しいよオーラ」が出るので、自分の実戦だと仕掛けちゃうことが多そうです。 38:代えて△35歩なら▲同歩△同銀▲34歩打までほぼ一本道で、3六歩打(有力ではあると思います)は少し危ういので△31飛に▲33歩成△同飛▲45桂△31飛と引いて「さて先手はどうされますか」という局面、というのがソフトの解析でした。桂損で主導権も先手に残りますが、後手にもそれなりの主張があり、坂田流の本筋で持久戦になった場合と比べてもトントンくらいの形に見えます。
3: orihime (2053) ☗5☗9☗112016-12-14 13:20
△3一飛ですか……。見えないですね。 うまく2筋をいなしていて、しぶとい手です。 ただ、技がかかりそうで怖いところでもあります。 ▲4五桂、△3一飛、▲3四桂、△同飛、▲5三桂不成、のような。 それにしても、いろいろな手があるものですね。 ありがとうございます。 今見ると、争点がないのに30手目△4四銀と出るのがおかしいと思えました。 飛車を5一のまま△4四歩△4二銀と組み替えて5筋6筋にプレッシャーかけるのが本筋かもしれません。
4: mdarg (1427) ☗7☗9☗32016-12-14 17:32
自分で書いておいてナンですが、これはどうも人間がアドリブで踏み込むのは難しそうです。以下コンピュータに指し継がせてみた一例です。 ▲4五桂 △3一飛 ▲3四桂打 △同飛 ▲5三桂 △3三飛 ▲6一桂成 △同銀 ▲2二金打 △4六銀 ▲同銀 △3九飛成 ▲2七飛 △1九龍 ▲1一金 △8五桂打 ▲8六銀 △8四香打 ▲3七飛 △3二歩打 ▲6三香打 △4四角打 ▲8五銀 △同香 ▲6一香成 △1一角 ▲7一銀打 △9二玉 ▲7七銀打 △7四桂打 ▲6八金右寄△6六桂 ▲2三角成 △7八桂成 ▲同金 △9七銀打 ▲同香 △7七角成 ▲同玉 △8九龍 ▲6三角打 △7四桂打 ▲7五銀打 △6五金打 ▲6六歩打 △7五金 ▲同歩 △8七香成 ▲6七玉 △7八龍 ▲5六玉 △6七銀打 ▲4五玉 △9三玉 ▲3六玉 1手1手の意味はorihimeさんの方がずっとわかっておられるはずなので省きます。 先手から見ると、金を取っても即効性のある攻めがない、大駒が捌けず右の金銀が遊んで寄せ合いに持ち込めない、急所の角打ちに対抗手段がない、という三重苦のようですが、3九飛成の時点で金銀各3枚持たれますし、説明されても勝ち目がありそうには見えません。私の棋力だと、4四角打を見せられて初めて「おおー、後手もやれそうじゃないの」程度です。 言われてみると、向かい飛車にムリヤリ居飛穴を組もうとしたときのバサバサ駒損しながら猛攻するパターンにも似てますし、遠さで時間を稼ぎながら大駒と桂香で攻めるあたりは自分が穴熊を組んだときに似たところがありますし、3一飛まで指した局面から持たされれば普通に指してるだけで「あれ?よくなってね?」みたいなこともあるかもしれませんが、6七角打を見せられた時点で「これで指せそう」とは到底思えません。 5一飛のままというのはたしかに手強そうです。振り飛車の感覚はわかりませんが、後手番だし、さっさと片銀冠に組んで、先手が仕掛けてきてから後のことを考える方針もあるかもしれません。その前提で先手を持つならやっぱり7筋の位は欲しいところ。銀の繰り替えを待って2筋から仕掛けか、繰り替えがなければ矢倉穴熊への組み換えを見せて揺さぶり、というプランだと窮屈になりそうな気がします。
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