この棋譜へのコメント
1: mdarg (1427) ☗7☗9☗32017-05-16 19:17
変わった形になった棋譜シリーズ [佐々木勇気流横歩取り] 横歩で先手が主導権を握ろうとする形では52玉型の青野流がもっともメジャーだと思うが、62玉型にする佐々木勇気流があることを初めて知った(2016年10月くらいが初出らしい)。 17:青野流の出だしからここで変化。 18:この局面自体は初めて見たわけではなかったかもしれないが、対策が何もないので、対青野流に採用している22銀42玉型を採用することにした。 22:後からソフトで検討したところ、ここでさっさと銀を立って飛車を追い、行き先を聞いてから右辺の形を決める順もありえるようだ。△23銀▲35飛△24銀に▲75飛なら△82飛と引き、たとえばもし▲37桂と出るなら△35歩打と反発して▲同歩△36歩打▲45桂△88角成▲同銀△86角打などと不安定な飛車を追って形を乱す指し方がある。たとえばもし▲87歩打と守るなら△62銀とこちらも手入れして、▲37桂に△88角成▲同銀、材料に乏しいが積極的に出るなら△28角打▲46角打△23歩打▲45桂△37歩打▲同角△同角成▲同銀△64角打▲55角打△同角▲同飛△64角打▲46角打△55角▲同角△33桂のようなイメージか。 28:飛車の位置は、84、82、83どれもあり得るようだ。 29:先手桂を跳ねないわけにはいかないだろうから、そのうちこうなるのだろうが、 30:散々悩んだ挙句の悪手で敗着にしてしまった。本当は△44角と上がりたかったのだが、▲85飛とぶつけられる手がなんとも厳しい・・・と思ったら△77角成で飛車を素抜いてなんでもなかった。△44角には▲25飛が自然で△33桂と追撃し▲29か28飛と引かせれば、ほぼ互角の形勢で△74歩あたりから勝負になるんじゃない、というのがソフトの判断。 34:相手の一番手厚いところに突撃してしまった。 44:なんとか勝負手を作りたいのだがすべて冷静に受けられる。55角の方がよかったかしら。 48:玉が離れている分手さえ着けば脆いはずだ、と思ったのだが、 55:自玉の脆さをすっかり忘れて勝負あり。 先手の指し方を検討していて思ったのだが、勇気流は互いの陣形が乱れた中で間違えずに指せる正確さと、そこに踏み込む判断力が(元になったと思われる青野流と比べても)強く求められる。指しこなすのは難しそうだが、先手が主導権を握れる形は貴重だとも思う。 本譜は読み抜けから一方的に悪くして本来の醍醐味が見えない将棋にしてしまったが、感想戦にて興味深い情報を教えていただいたbigben5さんに感謝を申し上げたい。
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