大会: 第1期 8段戦 B級1組(2段~5段)
先手: gunjin (1677) ☗1☗3☗9Icon mail off
後手: tomycar (2100) ☗6☗2☗9Icon mail off
対局開始日時: 2017-07-02 21:00:47 +0900

この棋譜へのコメント

1: tomycar (2100) ☗6☗2☗92017-07-06 17:20

このたび対局して頂いた gunjinさん、ありがとうございます。
他の81の皆さんとも、今後いろいろ交流できるといいですね。

原則として敗戦譜のみを投稿するようにしていますが、次の理由から本局は例外とします。
1)私の都合で慌しい感想戦となってしまい、済みませんでした。
 消化不良だったのでは?と反省しています。改めてお詫び申し上げます。
2)gunjinさんは、日本語と将棋を現在勉強中との事で、少しでもお役に立てばという思いです。
なお後日ローマ字表記で追稿する予定です。

本稿では感想戦の不足を補うべく、かなり丁寧なコメントを心掛けますので、長文はお許し下さい。
尚あくまでも更なる棋力向上を目指しているだろうという前提での、私見です。
もっと強い人や別な角度からの視線とは違うかもしれませんが、ご容赦ください。

○本譜全般の先手考察
第1期 8段戦 B級1組 第3局 R20-60 ▲1696 vs △2119 初手合
戦型▲ゴキゲン模様の中飛車 vs △飯島流引角左美濃
;初めて△戦型に遭遇したとは思えないほど、少考を重ねながらの着手も乱れなく理に適っており、
 一方で自分の棋風は貫くという意欲的な姿勢が窺える指し廻しです。序盤は申し分ありません。
 恐らく「定跡」の手の意味を、自分流に咀嚼していると対局中感じました。

 中盤の勝負所で、攻勢を貫けず弱気の虫に怯えてしまった為、一気に形勢を損ねました。
 恐らく、基本の「3手の読み」は出来ています。次は難解な「5手の読み」の確立だと思います。
 中終盤では駒の損得も大事ですが、駒の働き=有効性や速度計算=攻守の判別という要素も
 非常に大事になります。
 中盤で最も重要なのは、しっかり読んだ上での「決断」だと考えています。
 後述しますが、余程の見損じが無い限り、前に指した手を継承した方が良いと思います。
 その結果、負ける事が増えるかもしれませんが、熟慮して指し続けていれば、そのうちに必ず
 ここまでは攻められても大丈夫とか、相手が一手勝等という、読み切れなくても本能的に察知
 する自分なりの感覚=距離計や速度計みたいな探知器、が備わってきます。
 その段階までは、5手以内の急な方針転換は避けた方が良いでしょう。

 残念ながら本局では、終盤力を発揮する場面はありませんでした。
 ただし、終盤力は棋力に直結する、と解釈していいと思います。
 強い人ほど終盤=寄せの構想を描いた上で、中盤=戦いを迎えていると思います。
 陣形=局面によって、大事な駒=駒の価値は変化します。終盤はその典型です。
 つまり、中盤の戦果=駒配置や持駒等が確定してから「寄せ」を考えるようでは遅い、という事
 と理解して良いと思います。
 終盤では「読み」=理・思考よりも、第一に「閃き」=感覚・本能が最も重要だと考えています。
 だから自分なりの感覚を養うように、意識してみて下さい。
 低段の今はまず、いろいろな陣形の急所と寄せる手筋を、肌身に刻み込むといいでしょう。
 「詰み」が分かっている詰め将棋の勉強は、対局中閃いた時に必要な手筋だと考えますので、
 次の段階からで間に合うと思います。

○着手の解釈【=】&対局中の△心理【⇒】
3;中飛車・向飛車指向だが、居飛車の可能性あり。
4;早目に形を決める方針=次は▲77角・78金のどちらですか?
6;他に△34歩・62銀・42玉など▲55歩型への誘導もあるが、本譜は▲55歩を拒否。
7;中飛車明示=他に▲88飛・68銀・78金・78銀などあり、どれも一局。
8;飯島流明示=他に△62銀・42玉・52金右・34歩などあり、どれも一局。
 ※飯島流の特徴は、玉が堅く金銀が低い陣形なので、序盤は攻よりも守を重視しています。
9;自玉を整備する最も自然な手=他に▲68銀・78金・78銀・55歩などあり、どれも一局。
11;機敏にリードを奪おうとする積極的な手
 ⇒▲棋風は攻かもしれないなあ?
15;▲59飛型を暗示=他に▲38玉・38銀・78銀・68銀などあり、どれも一局。
17;本譜は前手を継承する最も自然な手で、他の▲58飛は不調和に感じるので避けた方が無難
 =但し攻勢の▲56飛もあり一局、以下▲68銀~57銀~66銀という構想。
19;以降の本譜のように、▲28玉を省略して攻める構想だったならば、やや疑問手
 =57空間+▲38銀~39玉の形は非常に危険な悪形なので、同手数なら38玉~48銀と組む
  方が良形+前▲59飛に適合。以下28玉~38金~46歩~47銀~36歩という発展も可能。
23;▲攻の棋風を象徴する手で一局=悪形解消+自玉強化の▲28玉も立派な手。
25;積極性を継承する手で一局=他に▲57銀・28玉あり、一局。
26;一瞬△86歩~86角の順を浮かべるも、△棋風で回避
 =△先攻よりも、まずは▲の棋風を探ってみよう。どう手を作ってきますか?
27;△居飛車党には浮かび難い積極的な手で一局=他に▲67銀・28王あり、一局。 
28;予想以上に意欲的な▲攻勢を警戒し、少考して一息入れる
 =銀の援軍さえも省略した本譜から、▲生粋の振飛車党で軽快な捌きで攻める棋風と予測
 ⇒次手▲28玉は無い+こうなると手厚い67銀よりも軽快な55角が本線かな?
29;力を溜める手で一局だが多少違和感あり、単に▲55角△73桂▲67銀or77桂が自然な流れ
 =57が空いた▲39玉の形が非常に不安定で、将来負担になる可能性大
 ⇒軽快な▲65歩の次に重厚な▲54歩で、▲どちらの棋風なのか?悩む。
30;長考の末、真っ先に浮かんだ反発の△53歩を断念
 =以下▲同歩成△同銀▲28玉△73桂▲95角と▲玉強化後に攻の順を、形勢互角だが△嫌う
 ⇒▲39玉のまま決戦させるような、速い展開を目指す方針を立てる。
31;当然の一手のようだが△に手を渡すので、ここまでの着手との継承性で多少違和感あり
 =攻勢を貫くなら▲67銀△65桂▲66角△44歩▲77桂の順もあり、一局
 ⇒こうなると考慮時間からも、▲棋風は重厚と判断して良さそうだぞ!
32;△53歩▲同歩成△同金▲28玉△44金もあるが、▲同角△同歩▲52金で▲ペースと判断。
 ⇒▲にジリジリと攻めさせる展開は、本領発揮させてしまうので避けようという方針。 
35;やや疑問手∵盤上▲77桂が最も有効手なのに、次に▲66銀・88銀としない限り不可
 =他に▲87歩△84飛▲67銀△75歩▲66角△44歩▲77桂、または
  ▲67銀△81飛▲77桂の順があり、熟慮&比較検討する局面、どちらも本譜より良いでしょう。
37;▲棋風らしい攻め合いを決断した手
 =他に▲88銀△53歩▲同歩成△同金▲75歩△84飛▲28玉、と△に下駄を預ける順もあり、微妙。
38;やや△よしの形勢判断で、本譜△87歩・86歩・88歩との比較検討に長考。
 ⇒読み切ったわけではないが、△経験上から最も厳しい手を要する局面と決断。
39;前手継承の自然な手で、対局中は△読み切れず、ギリギリの優劣不明と形勢判断
 =他に▲58飛の辛抱もあるが、△53歩▲同歩成△同角で、以降▲しばらく守勢の覚悟が必要。
41;△88とに怯えた事実上の敗着手、前手継承の▲74歩以外の考慮は良くないと思います
 =以下△78と▲73歩成△68と▲62と△同金で、次▲56飛or34桂で難解、が感想戦△コメント。
 ※局後検討した結果では、▲56飛には△44金で△優勢/
  ▲34桂には△12玉▲42桂成△59と▲41成桂の次に強手△49と、があり▲同銀△78飛の順で
  △1手勝という判断に変わりました。
以降検討打ち切り。

○まとめ
厳密に言うと本局での具体的な▲敗因は、
 1)54歩と55角が重なったままで、構想不発だった
 2)振飛車の真骨頂である89桂・99香を捌けなかった
 3)39玉と不完全なまま攻めた
 4)通常よりも桂の価値が高い将棋にも関わらず、持駒にしようとしなかった
 5)35~41手目が最大の勝負所なのに、最大限の考慮せずに着手してしまった
 6)突然41手目に弱気になって、方針転換してしまった
が挙げられそうですが、1)~4)は棋力・棋風関連なので、考えた着手⇒納得⇒致し方ない⇒結果論で
片付けていいと思います。
今は、特に5)6)を見直す事が重要で、もう81三段が近いようにも、私は感じました。 
ただ終盤力が不明なので、また対局しましょう。何時でも招待して下さい。

○今後何に気をつけると強くなれそうか?
;本来は、先手28玉の前に攻めるのは危険だから、先に守りましょう!が最善手だと思います。
 しかし初段~二段の段階は、危険を承知で敢えて踏み込む!方が、きっと強くなれると信じています。
 ギリギリの攻防を通じてでしか、読み以外の「勝負観」や「探知器」を養えないと思うからです。
 単なる「読み」の力だけでは、現実では強くなれないと思います。
 恐らく局面の最善手は、たった1つだけなのでしょうが、現局面をどういう手順=流れで迎えたかによって・
 どういう棋風の相手かによって・自分の棋力によって・残り時間によって等々で、たとえ同一局面でも、
 「自分ならこう指した方が勝ち易い」と判断する着手が違っていても良い、と私は考えています。
 究極の理想は、全てを「読み切る」なのかもしれませんが、限られた達人だけの領域だと思います。
 ただ将棋に限らず囲碁でも多くの人に通じる事は、強くなるには安全勝ち志向では限界があるようです。
 
急に方法を変えると、きっと負ける事も増えて口惜しいでしょうが一喜一憂せず、自分だけに備わっている
 感覚を養い・磨いて確立していって下さい。
また対局する機会を楽しみにしています。
ありがとうございました。

2: tomycar (2100) ☗6☗2☗92017-07-08 13:17

投稿後に直接確認する機会があり、このままの表記でも理解できそうなので、ローマ字表記の追稿は、
しない事とします。
もし、ご不明な点あれば、コメント投稿して下さい。

この棋譜にコメントするにはログインして下さい


このページは81Dojoのデータ管理・閲覧用ウェブシステムです。対局用アプリはサイトのトップページ( http://81dojo.com/jp )にある「道場入口」より起動して下さい。