大会: 真夏の迫真将棋大会 獣座戦(段位者)
先手: deep (1999) ☗6☗11☗5Icon mail on
後手: cashmeredog (2026) Icon mail off
対局開始日時: 2017-08-11 20:00:28 +0900

この棋譜へのコメント

1: newnanbu572 (1323) 2017-08-20 08:09

 将棋の初手にあなたは何を指すだろうか?一番多い解答は▲7六歩ではないだろうか。居飛車振り飛車どちらにもできる広い手である。また居飛車しか指さない特に相がかりが好きな人は▲2六歩と力強く言い切るだろう。あるいは▲5六歩と答える人は中飛車党かもしれない。しかしこの手から三間飛車になる将棋も最近現れたたため言い切ることは難しい。ほかにもかの有名な阪田(坂田)三吉の初手端歩、「嬉野流」と呼ばれる初手▲6八銀、王将戦でも見られた「猫だまし戦法」初手▲7八飛。このように30通りある合法手のなかで一見珍♂妙に見える初手でも十分一局の将棋となる。今回観戦記を書く獣座戦えに熊兄貴対カシミア兄貴戦ではそういった初手から始まった。

 先手のえに熊兄貴は居飛車党でさらに最新の戦法にも明るい印象。一方後手のカシミア兄貴は振り飛車党特に三間飛車を得意にしている印象だ。予想される戦型は対抗系であることは間違いないが流行の銀冠穴熊の将棋を筆者は予想していた。

 さてここまで引っ張った初手は 1手目▲7八金。ひと昔前は挑発的な意味であったが最近ではそうでもないようだ。昨今PONANZAなどのコンピュータ将棋ソフト指す奇抜な初手が話題になった。第2期電王戦における驚愕の初手▲3八金、手番渡しにも思える初手▲5八玉などが有名であろう。そのPONANZAが指す初手の一つがこの▲7八金である。対居飛車ならばなんてことはないが、問題は対振り飛車である。本来対振り飛車には7八には玉や銀が上がって囲いに行くのが通常であるがそこに金が上がってしまうと素早く囲いづらくなってしまう。であるから通常この手は居飛車党の相手に対し慣れない振り飛車を誘う手という認識が一般的だった。しかしこれも将棋ソフトの影響だろうかプロでもよく見られるようになった。代表格は将棋ソフトによる研究を公言している千田翔太六段であろう。前期棋王戦開幕局を含む公式戦で複数回この初手を採用している。ちなみに将棋ソフトはここから銀冠(穴熊)や雁木(穴熊)などを目指すそうである。この初手から見てもえに熊兄貴の最新戦法への造詣の深さがうかがえる。さて本局後手の戦法は10手目△4二飛、四間飛車である。筆者にとって少々これは意外だったしかしそのあとすぐに理由が明らかになる。後手はゆっくり囲いにいくことも考えられるが、12手目△7二銀から14手目△5四銀、あくまで先手が壁形のうちに速攻をしかける構想のようだこう指したいがために四間飛車を選択したと思われる。先手も銀冠に囲いにいくが壁形を解消される前に22手目△4五歩、囲いも未完成のまま後手から動いた。「振り飛車には角交換」の格言通り先手は23手目△2四歳学生ですから飛車先を突破する。一方後手は28手目△4九角から馬をつくった。31手目▲7七角、角を睨ませるが半面先手玉が狭くなったか。38手目△4五桂狙われている桂馬を捌きに行くがその応手39手目▲2六竜、攻めの要の竜をひくのは受けきろうという方針であろうか。42手目▲4六歩で「桂の高跳び歩の餌食」であるが相手の角を負担にさせ一歩回収してお役御免といったところか。後手は44手目△2八歩から攻め駒を回収するその間に先手は角を捌こうと45手目▲4五歩。しかしそれをさせじとさらに50手目△5五香。55手目▲5六桂、先手も小駒を駆使して中央で戦う。しかし57手目▲4四香に58手目△2三飛、飛車まで捌けてきた。以下は後手が攻め切って62手目先手投了となった。
 
 全体を通して意外な初手から始まり、先手の陣形をみてかなり早く動いた後手が中盤の緩手を逃さずに押し切った印象だ。お互い未完成の囲いのままで見ごたえのある攻防が続いたと思う。両者を称え本文を示させていただく。

 これは夢なのか現実なのか…蒸し暑い真夏の夜白熱した将棋大会は遂に危険な領域へと突入する…

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