Tournament: 真夏の迫真将棋大会 獣位戦(級位者)
Sente: kawazu_sug (1439)
Gote: centralboner (1443)
Game started at: 2017-08-03 05:32:42 UTC
Game rule: Non-rated, 15 min + 60 sec
Sente: kawazu_sug (1439)
Gote: centralboner (1443)
Game started at: 2017-08-03 05:32:42 UTC
Game rule: Non-rated, 15 min + 60 sec
Comments for this game
1: newnanbu572 (1452) ☗0☗3☗52017-08-07 13:17
大会の観戦記を書くにあたりやはり開幕局を外すことはできない、当たり前だよなぁ?というわけで時系列として少し戻ってしまうが獣位戦開幕局TKUM兄貴対かわず兄貴の一局をお届けしたい。 現代振り飛車を語るうえでまず欠かせないのは「中飛車」であろう。江戸時代から指され昭和にはプロでも指される戦法となったが、カウンターの色が強いため主導権を渡しやすくまた他の振り飛車同様「居飛車穴熊」の登場によりあまり指されなくなった。特に中飛車は左右の金銀が分断するため固く囲いづらいことも大きな要因である。流れが変わったのは2000年代、「ゴキゲン中飛車」の登場である。従来の振り飛車と異なり角道を開けて駒組をすることにより居飛車穴熊相手に主導権をもって攻勢に出やすい(出られるとは言っていない)。この「攻める中飛車」の登場により現在ではこの中飛車は多くみられる戦法となった。 さて蘊蓄を垂れ流したところで本局に話を戻そう。TKUM兄貴は中飛車党、一方のかわず兄貴は居飛車党である。動画に上がっている通りTKUM兄貴の入念な事前研究が予想されるが戦型予想としては中飛車の対抗系あるいは事前研究を外すために相振りという選択肢も考えられるところだ。 まず先手となったかわず兄貴1手目は▲7六歩まだ居飛車振り飛車どちらかはわからない。対して後手となったTKUM兄貴は2手目△5四歩、変わって△3四歩が多いがここでこの歩を突くゥ^~ということは中飛車でイクという強い意志を感じる。さて続く3手目▲2六歩これでほぼ対抗系に決まったといってもいいだろう。そして6手目△5二飛これで完全に先手居飛車後手ゴキゲン中飛車の対抗系になった。さてここで先手に戦型の選択権がある。対ゴキゲン中飛車にプロ間ではここから早い▲3七銀からの急戦を見せる「超速」、穴熊をめざす「一直線穴熊」、角交換からの持久戦をめざす「丸山ワクチン」などがある。しかし本譜は7手目▲5八金先手はそれ以外の選択肢「超急戦」激しい乱戦を選択した。後手はこの超急戦を拒否する△6二玉なども考えられたが堂々と天王山の位を取りに8手目△5五歩、超急戦114!514!ということであろうか。もうここではお互い引くことは許されない9手目▲2四歩から13手目▲5六同歩まではほぼ必然の進行。ここで一発手裏剣を放つ14手目△5七歩この手を見たとき現局面は後手の想定局面であると筆者は感じた。この手は知らなければなかなか指すことは難しい。これは「菅井流」と呼ばれる指し方だ。ちなみにほかの戦型でも菅井流が多すぎて菅井流だけだとこれもうわかんねぇなぁ。もちろんこの歩は取れない、もし取ると角交換後▲3五角で飛車金両取りヘップバーンである。であるから15手目▲6八金と金をかわすしかない。後手は歩切れになるが先手玉の玉頭に大きな拠点が残った。そののち角交換して18手目△3三角これも飛車銀両取りだが構わず飛車を成って19手目▲2一飛車成後手も銀ただやんと20手目△8八角成お互い大駒を成りあって居玉での攻め合いだ。後手の駒得となる展開だが先手が先に桂香を手に入れ襲い掛かる。本譜が前例と離れたのは金取りを受ける28手目5一飛である。前例の朝日杯千田―久保戦では△5一金右を選択した。中央での折衝が続き先手は47手目▲6二桂成から間接的な王手飛車をかけ先手は飛車を手にする。しかしこれまでの手順で手に入れた桂香を使い後手の反撃が始まる。52手目△3三香、54手目△5二香と香車の二連打から先手の玉頭に襲いかかっていく。64手目△5二歩成ここでこの歩が生きてくる利かしって怖いなーとづまりすとこ。以下[68]手目△同香成で先手玉に詰めろがかかった。これを受けるのに飛車を手放さなければならないのは先手の辛いところさん。以下後手は寄せの基本に忠実に玉頭から押さえていき見事81手で後手勝利となった。 全体を振り返ってお互い妥協しない序盤から後手の研究が功を奏し終盤ではカウンターが決まったという印象だ。TKUM兄貴の今後の活躍と事前研究を次戦に期待したい。一方敗れたかわず兄貴も堂々と相手の研究に乗るという王道を征く将棋をみせてくれた。両者に賛辞を送り本文を締めさせていただく。 これは夢なのか現実なのか…蒸し暑い真夏の夜白熱した将棋大会は遂に危険な領域へと突入する…
2: newnanbu572 (1452) ☗0☗3☗52017-08-07 13:29
すいません開幕局と勘違いしてしまったのでそこら辺の記述は無視して下さい。
To post a comment, please login.