81感想戦・観戦などについて私見提言&ご意見期待
tomycar (2330) ☗10☗9☗62017-06-26 15:10
《2017/07/15追記&訂正あり》 81Dojoは、ご承知の通り、感想戦機能が他と比べて充実しています。 サイト対局マナーの頁に『(参考) 上達するための正しい感想戦の行い方』11項目が推奨されています。 https://81dojo.com/documents/対局マナー 但、残念ながら対局者の観点からのみに留まっており、観戦者について記載された内容がサイト内の 何処にも見当たらないようです。 大会数も増え、サイト観戦する機会も多くなっている現状から、観戦者の作法にも触れておいても良いのでは と思います。 サイト開設当初と比べ、検討室や観戦席の入退場の際でも、お互い無言の方が多くなった様に感じます。 知らない人同士が肌触れ合う温泉や銭湯の湯船などと同様の心配りで、接したいと私は考えています。 強いてご無理にとは言えませんが、将棋を愛する者同士で少々寂しい気も致します。 だからといって難しく考える必要はなく、多くの他者が不快と感じないだろう、と思われる言動を心掛ける、 が基本と位置付けて宜しいのではないでしょうか? そこで今後のタタキ台となるよう、現実の公開対局での観戦体験等を参考に、私なりに本稿で とりまとめておこうと思います。 81流の観戦作法に将来結びつけば、幸いです。 是非みなさんで、意見を出し合って頂く事を願っています。 なお、初心者のみなさんにも役に立つよう、少々くどい内容となりましたので、ご了承願います。 ○感想戦って何? 終局後に、その一局を振り返り、お互いに検討することです。 お互いの読み筋を披露し、どの着手が良かったか、良くなかったか等を話し合います。 対局者だけでなく、観戦者も一緒になって検討することもあります。 R対局よりも、公式・公認・主催大会等の大きな対局では、圧倒的に感想戦を求められる機会が多くなります。 特に終局まで観戦している方々は、感想戦を楽しみに待っている事が多いと思います。 その性質上ゲストの方は、自主的に退席されるのが本来望ましい、のでは?と思います。 公開対局である以上、大なり小なり対局者としての重み=責務も求められているのではないでしょうか? 大会が盛り上がるか否かは主催者でなく、対局者と観戦者が快く感じるか否かが全てだと私は考えます。 ○感想戦をするとどうなるの? 将棋の力=棋力には大きく分けると、着手の「読み」と「大局観(形勢判断)」の2つの要素に大別されます。 基本的には「読み」なのですが、1手毎に詰む詰まない等すべての変化手順を最後まで、 対局中に読み切ることは到底できません。 だから、ある局面の「形勢判断」を読みの途中で行って、以降の読みを打ち切らなければ着手できません。 「読み」は定跡書を読んだり詰将棋を解いたりすることで、各々で鍛えることが可能です。 ところが、「大局観」は一人ではなかなか身に付きません。 また「大局観」は、トッププロ同士でも判断基準や棋風の違い等から、食い違い易いものです。 感想戦では、お互いの読み筋や重要局面の形勢判断を披露し検討し合いながら、観戦者の声も聴く事が 出来るので、【現実の】棋力向上につながり易いです。 その中で、対局中自分が考えてもいなかった手筋や異なった判断基準などを知ることが出来ます。 1手1手に隠された本来の持つ意味を知る、という勉強の機会にもなります=対局棋譜や重要局面が 自分の脳に記憶されやすい、とも思います。 この「自分が知らなかったことを知る」ことで、将棋の腕前が格段に上達しやすいと言えます。 但し、この場で最善手等の結論は出さず、一定の方向性が見出せれば良し、という姿勢が望ましいです。 余りにシツコイ言動は、やはり嫌われやすいかと思います。 ○感想戦をどうやるの? 本稿では81推奨11項目以外を補足列挙します。 1.所要時間 ;色々な事情がありますので、15分程度が目安と思われます。 まず対局者同士で10分+その後で観戦者を交えて5分、という感じが宜しいかと思います。 例え検討に熱が入ったとしても、最長30分で打ち切るように皆で協力しましょう。 従って、序中終盤から1~3局面を検討する事になると思います。 2.敗者からの第一声 ;終局挨拶後に即長考してしまうと、感想戦開始のキッカケを失う可能性があります。 定型文のボタンを押して、速やかに勝者に感想戦の了解を頂きましょう。 無言継続の場合には、観戦者が代わって、感想戦を促し開始宣言するようにすると良いでしょう。 「それでは感想戦をお願いします」(原則として、勝者から声は掛け難いものですから…) 3.敗者への配慮 ;勝者&観戦者は、極力負けた方の肩を持つようにする事が作法、だと思います。 通常は「こう指せば勝ちがあったかも!」という局面が必ずあるので、そこを指摘しましょう。 両者不明の場合には、遠慮なく観戦者の声を尋ねても良いと思います。 「どこかで何か良い手見えましたか?」 4.感想戦の最後 ;敗者退席を見送った後で、勝者退席が作法と思います。(現実では勝者が使用駒を収納します) なお退席時には、終局~感想戦の最後までおつきあいして頂いた観戦者への挨拶が快いと思います。 「最後までご観戦ありがとうございます」 ○観戦者の作法は? 1.対局中 ;この一局を観戦しようと決めた後は、入室時に挨拶して、むやみに入退室しないようにしましょう。 「こんにちわ。宜しくお願いします。」 2.終局時 ;ゲストさんや感想戦に加わらないつもりならば、終局前には退室しましょう。 原則として、終局を見届けた人は、最後までおつきあいするのが礼儀かと思います。 終局直後は、両対局者を一声労い、感想戦が始まるまで待機しましょう。 「お疲れ様でした」 3.感想戦 ;対局者の感想戦が一段落するまで、指摘発言しないようにしましょう。 主役は両対局者であり、観戦者は裏方に徹するように心配りしましょう。 やむを得ず時間等の制約から中途退室する場合には、必ず失礼を詫びて挨拶する様にしましょう。 「感想戦の途中ですが、お先に失礼致します」 ○サイト利用者の心掛けは? 画面の向こう側には、自分以外の他者が沢山います。 他の参加者の存在を尊重し、思いやる気持ちを忘れないでください。 【自分はマナーを守り、他者に対しては寛容】ぐらいの考え方で、やっとバランスが取れるのではと思います。 【他の人が、自分の思うとおりに考えない・行動しないからといって、それを責めるのは避けましょう】 ○さいごに 冒頭で述べましたが、本稿は一石を投じただけで、決定版ではありません。 或いはこのようなモノは不必要等と、お考えになる人もいらっしゃると思います。 もっと他の多くの視点を加えて、より良い形に今後なればと願っています。 81の皆様の総意に、私は従うつもりです。 なお英語など外国語に精通している方が、決定版を翻訳して頂けると、より一層望ましいと思います。 大変ながながと失礼致しました。