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先手: tidori59 (1677) Icon mail off
後手: Romeo55 (1878) Icon mail off
対局開始日時: 2017-09-21 17:53:57 +0900
ルール: 平手(R) 15分 + 60秒

この棋譜へのコメント

1: mdarg (1427) ☗7☗9☗32017-09-21 10:26

勝手に観戦記 [実戦終盤問題]

40:ノーマル角換わり相腰掛銀から、通常は△75歩▲66銀△87歩と仕掛けるところ、後手が手順前後した。
41:同歩と取っておけばなんでもなく、次の△75歩に▲24歩や▲64歩の余地が生まれる分先手の得になる。
42:普通に65桂と跳ねて後手指しやすい形のはずだが、仕掛けでミスったうえ想定外の応手で混乱があったか。
43:的確な咎め。
44:代えて72飛、83飛、64歩打、84角打など粘れる順はいくつかあったが、時間の短い将棋ではとくに、ミスの連鎖を止めるのは容易ではない。
51:ひと目の41銀打以外に24歩でも寄り筋のようだが、先手頑張らなくても勝てる形勢。
52:ただ、本譜微妙に緩手ではあるので、代えて39角打などと勝負手作りを試みるのが本筋だったかもしれない。
56:後手玉どうせ寄っているので、ここも39角打で嫌味をつけたかったところか。
57:先手ひと目の24桂打を見送った。本譜でももちろん寄っているが、手筋の24桂打の方が明快だった模様。
64:駒交換が少しあって出題局面。級位者でも寄っているのはわかるだろうし、先手玉に危険はなく、勝勢は動かないところ。しかし即詰みにしようとすると、見た目からは想像もつかないほど難しい。どのくらい難しいかというと、指し将棋用のソフトで解析させると間違える(最短手数より短い手数で詰むと誤認する)くらい難しい。
75:自分のひと目は代えて21銀不成だったが、よく考えると本譜でも手数は変わらないし、こちらの方が明快かも。
77:明らかに詰んでいる局面だったが・・・
80:本譜はちょっとわからない順で後手投了となった。

さて実戦終盤問題。本譜64手目を着手した局面なのだが、ぶっちゃけひと目詰みそうに見える。むしろ「これは逃がしちゃうんじゃないの」と気付ける人の方が手が見えているだろう。詰め将棋専用のソフトでも詰みの発見まで10秒くらいはかかるレベルで、余詰めや迂回手順も多い。本譜の先手玉はまったく安泰だが、自玉に必至がかかってこんな局面になったら頭を抱えてしまうだろう。最短手数詰みは、ちょっと自信がないのだが、おそらく33手だと思う。17手目がポイントになるだろうか。

2: raidensiratsuyu (1997) ☗19☗4☗42017-09-21 23:25

こんにちは。64手目の局面から…
32金、同銀、31銀、13玉、25桂打、同銀、同桂、24玉、33桂成、
25金、34成桂、同玉、35銀、同銀、32龍、33桂打、35歩、同金、
25銀、同金、45銀、同玉、43龍、44歩、25飛、35角、46歩、
56玉、53龍、55銀、67金左、65玉、56金打、同銀、66金打。
…のような手順が見えたのですが、最短手数はどのような手順なのでしょうか?

3: mdarg (1427) ☗7☗9☗32017-09-22 06:30

挑戦&コメントありがとうございます。最初にお詫びなのですが、最短手数詰みはどうやら39手のようで、記述を読んで混乱した方々にはお詫びを申し上げます。余詰めがあまりに多く(軽く見積もっても100は下らない)、解析に使用した脊尾詰との相性がイマイチだったようです(念のため断っておきますが、ソフトの性能のせいではなく、用途が不適切なだけです)。

回答いただいた順をソフトで検証してみたのですが、どうやら、回答手順13手目に応じて35同じく金(回答手順では同銀)で詰まなくなるようです。また回答手順14手目35同銀からは、

▲3二龍(52) △3三角打▲3五歩(36) △同 玉(34) ▲4六銀打 △同 玉(35) ▲4七金打 △3五玉(46) ▲2五飛(28) △同 玉(35) ▲3六金打 △2四玉(25) ▲2五歩打 △3四玉(24) ▲3五銀打 (最初の4手は前後可能)

が正着のようです(回答手順の33桂打合や銀合だと2手、跳ねて33桂合だと4手早く詰みます)。回答手順18手目の35同金は、代えて同玉か45玉だと4手ほど長生きします。というのは、同金だと応じて23飛成または23龍があるためで、手数が短くなります。回答手順では19手目25銀ですが、これは少し手数が伸びるようで、同金以下、

▲4五銀打 △同 玉(34) ▲2五飛(28) △3五桂打 ▲4三龍(32) △4四歩打 ▲5五金打 △3六玉(45) ▲3五飛(25) △同 玉(36) ▲4四龍(43) △2五玉(35) ▲2六歩打 △3六玉(25) ▲4七龍(44) △3五玉(36) ▲3四金打 △2六玉(35) ▲2七歩打 △2五玉(26) ▲3七桂打 △3四玉(25) ▲4四龍(47)

が最短のようです。分岐は回答手順23手目の43龍で、44歩打に25飛は同桂で紛れとなります。ただ43龍でも詰んではいるようで、44歩打以下

▲4八飛(28) △4六桂打 ▲同 飛(48) △同 玉(45) ▲4四龍(43) △3七玉(46) ▲4七龍(44) △2六玉(37) ▲4六龍(47) △3六金(25) ▲3七金打 △2五玉(26) ▲3六金(37) △2四玉(25) ▲2五金打 △同 桂(33) ▲同 金(36) △1三玉(24) ▲1四金(25) △同 玉(13) ▲1五歩(16) △2四玉(14) ▲2五歩打 △3三玉(24) ▲3四歩打 △同 玉(33) ▲3五歩打 △2五玉(34) ▲3七桂打 △2四玉(25) ▲4四龍(46) △1三玉(24) ▲1四龍(44) 

となるようです。一手詰めをもナチュラルに見送る自分がいうのもナンですが・・・わかんないですよね、こんなの。最短と思われる手順は、長くなるので次のコメントに分けます。

4: mdarg (1427) ☗7☗9☗32017-09-22 06:32

以下、最短でないものも含めてソフトが出力した手順を掲載しますので、ご参考までに。

初手(本譜65手目)から
▲3二金  △同 銀  ▲3一銀  △1三玉  ▲2五桂打  △同 銀  ▲同 桂  △2四玉
ここまでは誰がやってもこうしかならないはずです。ここで、

1)33桂成に桂合、2)33桂成に金合、3)33桂成に角合、4)33銀打同桂同桂成に桂合、5)33銀打同桂同桂成に銀合、6)33銀打同桂同桂成に金合、7)33銀打同桂同桂成に角合、があり得ます。

1のとき
▲3四成桂(33) △同 玉(24) ▲3五銀打 △同 銀(46) ▲3二龍(52) △3三角打 ▲同 龍(32) △同 玉(34) ▲5一角打 △4二桂打 ▲同 角成(51) △3四玉(33) ▲3五歩(36) △4五玉(34) ▲5五金打 △3六玉(45) ▲4七銀打 △3七玉(36) ▲3八飛(28) △2六玉(37) ▲2七歩打 △同 玉(26) ▲2八歩打 △2六玉(27) ▲3六飛(38) で25手、合計35手詰め
▲3四成桂(33) △同 玉(24) ▲3二龍(52) △3三歩打 ▲3五銀打 △同 銀(46) ▲同 歩(36) △同 玉(34) ▲4四銀打 △同 玉(35) ▲4八飛(28) △4五金打 ▲5五金打 △3五玉(44) ▲3三龍(32) △3四角打 ▲4五金(55) △2六玉(35) ▲3六金打 △同 玉(26) ▲4六金(45) △2六玉(36) ▲2七歩打 △同 玉(26) ▲3九桂打 △3七玉(27) ▲4七金(46) △2六玉(37) ▲2七歩打 △3五玉(26) ▲4六金(47)で25手、合計35手詰め

2のとき
▲3四成桂(33) △同 玉(24) ▲3二龍(52) △3三歩打▲4五金打 △同 玉(34) ▲2五飛(28) △3五金打 ▲同 飛(25) △同 銀(46) ▲5五金打 △3六玉(45) ▲4七銀打 △2五玉(36) ▲2三龍(32) △2四角打 ▲2六歩打 △同 銀(35) ▲2四龍(23) △同 玉(25) ▲2五歩打 △同 玉(24) ▲3六銀打 △2四玉(25) ▲2五歩打 △2三玉(24) ▲2二金打 △1三玉(23) ▲2四角打 で29手、合計39手詰め
▲3四成桂(33) △同 玉(24) ▲3二龍(52) △3三桂(21) ▲4五銀打 △同 玉(34) ▲2五飛(28) △3五歩打 ▲4三龍(32) △4四銀打 ▲5五金打 △3六玉(45) ▲2七銀打 △2五玉(36) ▲2六歩打 △2四玉(25) ▲4四龍(43) △3四角打 ▲同 龍(44) △同 玉(24) ▲4四金打 △2四玉(34) ▲2五歩(26) △同 桂(33) ▲3三銀打 △1三玉(24) ▲2二銀(31) △1二玉(13) ▲2一角打 で29手、合計39手詰め

3のとき
▲3四成桂(33) △同 玉(24) ▲3二龍(52) △3三歩打 ▲2三龍(32) △同 玉(34) ▲2五飛(28) △2四角打 ▲3二銀打 △3四玉(23) ▲4五角打 △4四玉(34) ▲5五銀打 △同 銀(46) ▲2四飛(25) △4五玉(44) ▲3五金打 △5六玉(45) ▲6七金(78) △4六玉(56) ▲5七角打 △3七玉(46) ▲4八金(58) で23手、合計33手詰め

4のとき
▲3四成桂(33) △同 玉(24) ▲3二龍(52) △4四玉(34) ▲5五銀打 △同 銀(46) ▲3五龍(32) △5四玉(44) ▲5五龍(35) △6三玉(54) ▲6四銀打 △7二玉(63) ▲7三金打 △6一玉(72) ▲6二歩打 △7一玉(61) ▲6三桂打 △8一玉(71) ▲8五龍(55) △9二玉(81) ▲8三龍(85) で21手、合計33手詰め

5のとき
▲3四成桂(33) △同 玉(24) ▲3二龍(52) △3三角打 ▲同 龍(32) △同 玉(34) ▲2二角打 △2四玉(33) ▲3三銀打 △3四玉(24) ▲4四金打 △同 歩(43) ▲同 銀成(33) △2四玉(34) ▲3三角成(22) △1三玉(24) ▲2二銀(31) △1二玉(13) ▲2三馬(33) △同 玉(12) ▲2五飛(28) △3二玉(23) ▲3三銀(22) △4一玉(32) ▲2一飛(25) △5二玉(41) ▲6四桂打 △6三玉(52) ▲6一飛成(21) △7三玉(63) ▲7二龍(61) △6四玉(73) ▲7五銀打 △同 歩(74) ▲6五歩打 △同 玉(64) ▲7五龍(72) △5六玉(65) ▲6七金(78)で39手、合計51手詰め

6のとき
▲3四成桂(33) △同 玉(24) ▲3二龍(52) △3三角打 ▲同 龍(32) △同 玉(34) ▲2二角打 △3四玉(33) ▲3五銀打 △同 銀(46) ▲同 歩(36) △同 玉(34) ▲4六銀打 △同 玉(35) ▲5五角成(22) △3五玉(46) ▲4五金打 △2四玉(35) ▲3六桂打 △1三玉(24) ▲2二馬(55) で21手、合計33手詰め

7のとき
▲3四成桂(33) △同 玉(24) ▲3二龍(52) △3三角打 ▲同 龍(32) △同 玉(34) ▲2二角打 △2四玉(33) ▲3三銀打 △3四玉(24) ▲4四金打 △同 歩(43) ▲同 銀成(33) △2四玉(34) ▲3三角成(22) △1三玉(24) ▲2二銀(31) △1二玉(13) ▲2三馬(33) △同 玉(12) ▲2五飛(28) △3二玉(23) ▲3三成銀(44) △4一玉(32) ▲4五飛(25) △5二玉(41) ▲4二飛成(45) △6三玉(52) ▲8一角打 △7三玉(63) ▲5三龍(42) △8四玉(73) ▲8五歩(86) △同 玉(84) ▲8三龍(53) △7六玉(85) ▲6七金(78) △7五玉(76) ▲7六歩打 △6五玉(75) ▲7七桂(89) △6四玉(65) ▲6三龍(83) 
で43手、合計55手詰め(脊尾詰に解かせても出力が一定しないので違うかも)

つまり、33銀打同桂同桂成だと後手が少なくとも51手詰めまで粘れます。まあ人間の感覚でいっても、余計な駒は渡さない方がよさそうなので「たんに33桂成」まではなんとなくわかると思います。そこから「合駒して、桂を成り捨てて、同玉」というのもまあ常識的なところでしょう。しかし、「合駒の種類」、「13手目の34の玉への王手」、龍が入った場合の「33への合駒」、合駒したあと「17手目の王手」が分岐を爆発的に増やしており、ぱっと見でわかる情報からは選べないので、本気で最短手数を追求するなら総当りで手数を比べるしかありません(上記の手順も本当に最善手なのかどうか、私には確認できません)。

作った詰め将棋と違い、実戦詰め将棋には「どうやっても詰んでいる」(余詰めが極端に多い)局面が頻繁に現れ、脊尾詰など詰め将棋専用のソフトは受けの手を間違えて(最長手数になる受けを放棄して)結果を計算してしまう傾向があるようです。ソフト(実戦詰め将棋専用のソフトを誰かが作ってくれない限り)にとっても人間にとっても、この手の局面で「最短手数は間違いなくこれ」と確定させるのは非常に大変なので、最短手数にはこだわらず(というか追求しても確認が難しいので)「間違いなく詰んでいる順を1つでも見つける」ことを目標にするのがよさそうに思えます。詰んでいるかいないかの判断については、脊尾詰はほとんど間違えません(「詰んでいる」という回答なら詰んでいるし、1分くらい放置して詰みが見えなければほぼ確実に詰んでいない)。

5: raidensiratsuyu (1997) ☗19☗4☗42017-09-22 08:03

とても詳しい解説・ご回答ありがとうございます。
いろんな攻防が複雑に絡み合っていて、面白いですね。
これだから、「詰将棋の世界」から抜け出せないのかもしれませんね(笑)

自戦記・観戦記、いつも楽しく拝見させていただいております。
ぜひ、これからも続けて、頑張っていただきたいですね。
良い勉強になります。ありがとうございました。
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