コメントを横に並べる
先手: k_ricky2006 (1842) Icon mail off
後手: mdarg (1427) ☗7☗9☗3Icon mail off
対局開始日時: 2017-09-25 03:08:49 +0900
ルール: 平手(NR) 5分 + 60秒

この棋譜へのコメント

1: mdarg (1427) ☗7☗9☗32017-09-25 12:58

詳説自戦記+プロ棋譜紹介+実戦終盤問題 [相掛かり後手番 先手28銀手待ち]

7:相掛かりの出だしから、先手が飛車先を切らずに様子を見た。
8:代えて72銀も自然ではあるものの、相掛かりの後手番でおそらく飛車は浮かされるだろうから、右銀の形を急いで決めないのも順当な考えだし、最近は横歩でも相掛かりでも様子見に飛車側の端歩を突く形を試しているので、こちらにしてみた。
10:飛車先はこの形で切って、浮き飛車にするのが自然だろう。
17:先手もここで切っておくのが自然に見えるが・・・
20:代えて△54飛なら▲82飛と引かざるを得ない(▲52金などとすると△35歩が飛銀両当たりで、先手飛車交換できない形)。後手龍は作ってもお約束の24歩を垂らされてしまうのだが、龍を55(54も有力)に引いておけば26歩打で受かりやや優勢だった。△55龍に▲76歩と角を当てられても、△65龍などとかわせば角交換から△22銀なり△22歩打なりが可能で2筋が受かる、というのがポイントで、アドリブではちょっと浮かばない手だった。本譜も定跡形に合流するだけなので悪くはしていない。
22:合流させておいて自分から変化する形になった。代えて△72銀▲94歩の交換を入れて△74歩▲76歩△88角成(最後に代えて△75歩もあり)、または△72銀▲94歩から△14歩とさらに様子を見るのが有力。ただ本譜もまったく用意なしに指した手ではなく、これまで原始棒銀(角道保留で26銀)なら77角で受けていたのだが、UFO銀(宮坂流)が相手の場合角が負担になりやすいのが気になっており、銀が42に上がる形を試してみたいなと思っていた。この間コメントしたorihimeさんの将棋に影響されたのもある(影響されやすいタイプなので)。
http://system.81dojo.com/ja/kifus/2479816
24:ここで角交換や、42銀型にしたうえでの33角もあった模様。
25:これには面食らった。たしかに、後手33角+22銀型を放棄しており棒銀の形になると主張が薄れる。ただ、咎めて指すという意味では▲68銀など後手の角道が通っていると指せない手を指してしまう案もあったかなと思う。
26:こんな普通の手になぜ時間をかけているのかというと、▲25銀を想定していなかったのもあるが、33銀型に慣れておらず、必要なさそうなところまでいろいろ確認しているため。悩んだ割には「33角型でも受かるのだから33銀型で受からないはずはあるまい」と根拠の薄い結論で指している。
27:これも33銀を咎めた指し方ではあるのだろうが・・・
28:たいていの場合これで損になると思う。
30:相掛かり棒銀を受け止めたとき、この歩のタイミングが非常に難しい。銀を引かせたいのはヤマヤマなのだが、▲26銀まで繰り替えられると面倒なことになる。
32:なのでこの端歩も損得が微妙。しかし代えて指す手が見当たらず、どうせ空振りの△95歩よりはこちらで手待ちしたかったところ。持ち時間(5分)をほぼ使い切り、次の手から60秒読みに入る。
34:この銀出自体は予定通りだが先まで考えていたわけではなく、
35:盤上この一手の応手に、
36:秒読みいっぱいまで悩み縦歩を取ったがイマイチだったよう。代えて54飛と中央を争点にして数押しするのが本筋だった。まあ次善手ではあるのでよしとしておきたい。
37:手として大きな失着ではないが、これは先手悪くしたというのが第一感。
38:しかしこちらの咎めも安易で響きが軽い。先手が自分で凝り形を作ったのだから、代えて△64歩と素直に受けにくいところを攻め、△65歩▲同桂から△64歩打の駒得を(すぐには拾えないが)狙うのが真っ直ぐな手だった。ただし本譜でも後手ごく微妙によいらしい。
39:先手46歩や68銀など指しておきたい手があるはずなのだが、なぜかここで手が戻ってきた。
40:手待ちするなら手厚く攻めるよ、という意味で応援を送りたかったのだが、やはり64歩が勝った。
41:先手の方が局面を動かしに来た。
42:ここで角を逃げたのでは利かされすぎで、応手自体は同金の一手なのだが、持久戦にするなら歩切れになるのは得策でなさそうで、先手の意図をはかりかねている。
43:思ってもみなかった角切り。
44:これも盤上この一手なのだが、思考がかなり混乱しており、とりあえずの安全だけ確認して取った。
45:きっとまだビックリするような手が出てくるぞと身構えていたので、今度はそう驚かず、わりと冷静に指し手の意味を探る。後手から△77角成(王手なので手抜けない)が見えており、▲48玉と逃げたのでは△22馬で先手切れ模様だし、▲68金にも△99馬と飛車道を空ければさすがに手抜けずダメ、とすると△77角成▲同金△同飛成としたときに(▲68銀と受けておくよりも大きな)メリットを期待しての▲32銀のはず・・・
46:と考えるが読めず「何かあっても被害は小さそう」という消極的な理由で本譜△33金を選択。
50:必然の進行でここまで指してから失敗に気づいた。△88角打が金に当たる。
51:裏をかかれた思いでいたところにまったく予想外の応手。
52:混乱しつつもこの形で寄せがないわけがないと一生懸命に読む。しかし最善手は選べず、代えて△同龍▲同銀△79飛打▲69角打△57桂という進行の方が明快だった。
53:たしかに後手壁形で金を取りながらの王手はキモチワルイのだが、どうせ当てるにしても77から打った方がよさそうに見えた。
54:これも緩手で、代えて△57龍は▲69玉で連続王手の千日手になるかなと思ったのだが、△57龍▲69玉に△66角打で切らせるのが本筋だったよう。
55:理解不可能な指し手が続いたので、この辺で応手の意味を考えるのをやめ、自分の手だけ見ることにした。
56:悩みに悩んで最善手を選べた。代えて57龍でも寄りだし、78龍や66桂打でも勝勢は保てるが、もっとも厳しい攻めがこれだと思う。
57:自分の手だけ見ようと心に決めた矢先だったのに・・・たとえ将棋の手としては悪手でも、ここまで徹底していれば秒読みの勝負術として有効だということだろうか。実は、応じて△69龍でも△69桂でも必至がかかり、後手玉詰まずで勝ちが確定している。
62:馬引きの印象から面倒を見てもらえるのだろうと緩んだ攻めをしてしまい・・・
63:見た目にも詰めろでもなんでもなく、嫌味をつけられる。
64:ここでも代えて28金打が冷静。
68:代えて59龍でよいところを持って回る。
69:かなり高難度の即詰みがあった局面なのだが・・・
70:さすがに読めなくても仕方ないが、これは酷かった。駒の取り間違えではなく「後で銀を打って詰ませるつもりで銀を」打っている。なんてこったい。
71:相手の方が少し時間を使っている間に、駒台に銀がないことに気付く。そりゃアナタ、あるわけないでしょう。さっき打ったもの。
74:半分やけっぱちで時間も使わずに指した。この着手で後手玉には即詰みがあるが、
75:先手の方がいっぱいまで時間をつかったうえで受けた・・・が、これは受けになっていない。その間自分はというと、代えて▲28玉に△48龍と迫ったときの攻め筋を一生懸命探していた。
76:負けてるような気はしたものの、あれだけ時間を使って詰ましにこないということは、きっと簡単には詰まないのだろうと都合よく解釈して数を足す。
77:代えて▲28玉なら△48金くらいで寄りそうだなとかなんとか、暢気なことを考えていたところに王手。
78:どのみち詰んではいるのだが、集中力が完全に切れており変な手を指した。
79:まったく見えていないところから香が飛んできてびっくり。

第42期棋王戦 挑戦者決定トーナメント(先手郷田真隆王将、後手屋敷伸之九段)では、本譜7手目の形から後手が飛車先交換して、引き飛車・角交換・腰掛銀から陽動四間飛車(玉は囲わない)という、非常にゴムタイかつステキな作戦で後手が快勝している。いつか指してみたい形ではあるのだが、この持ち時間(最近お気に入りの5分切れたら60秒)だとさすがに将棋にならなさそう。
https://shogidb2.com/games/2eccd3265b28258f6330fa14f99f5d00ed2e6f32

第65期王座戦 挑戦者決定トーナメント(先手田村康介七段、後手渡辺明竜王)では、本譜22手目に代えて△72銀▲94歩△14歩と進めた形から、33角型片銀冠の形だけ作って攻め、様子を見て入城する作戦で後手が押し切った。いかにも負担になりそうな62の金が飛車の打ち所を限定し、拾われた頃には先手玉寄り形という鮮やかな攻めだった。
https://shogidb2.com/games/431ddfb15b00005cbeb203e5ce578df81cad80ff

続いて実戦終盤問題。本譜57を着手した時点で先手玉には受けがなく、1手1手で必至がかかる。受けなしがわかっている前提で、強いソフトを相手に1分将棋で(途中紛れてもいいのでとにかく最終的に)勝ち切れたら初段くらいだろうか。64手目に代えて28金打からの寄せはもう少し難しいと思う。今回の目玉問題は69手目からの即詰みで、けっこうキレイにわりとピッタリで手数もそこそこの実戦詰め将棋になっている。

なお、途中(52手目を指したあたりだっけな、ちゃんと覚えてないや)相手の方の接続が切れるトラブルがあった。81道場のアプリはブラウザとの相性がけっこう問題になり、現在のバージョンはFirefoxで動かしているとよく固まるし、感想戦の途中で盤駒が動かなくなったりするのだが、IEだと安定している(自分の手元では)。以前にはIEだと不安定でFirefoxだと不安定な時期もあったので、トラブルが頻繁な方は違うブラウザを試してみると改善するかもしれない。
この棋譜にコメントするにはログインして下さい

このページは81道場のデータ管理・閲覧用の「Webシステム」です。対局用アプリはサイトのトップページ(https://81dojo.com/jp)の「道場入口」より起動して下さい。