この棋譜へのコメント
1: mimix (1818) 2020-02-08 01:46
先手向かい飛車対後手△3三角戦法の相振り飛車の戦い。前局と全く同じ展開になったので、本局は45手目、▲2七歩と強く反発した。以下、検討通りに進み、67手目、▲6九玉と飛車の横利きを止めずに逃げた。事前の検討では、これで先手玉は寄らないため先手勝ちという結論だったが、もう少し詳しく調べてみる。ここで後手の有力手段は本譜の△8七角のほか、△5九と、△5九金が挙げられる。まず、本譜の△8七角に対しては飛車の横利きがそらされるので怖いが、▲同飛で大丈夫だ。▲8七同飛以下、本譜の△7八金(あるいは銀)や△5九とあたりが考えられるが、いずれも自然な対応で先手玉は逃げ切れる。△8七角よりも怖いのは、△5九とや△5九金である。△5九とは▲同玉と取ると△1九竜で一気に先手負けになる。△1九竜に▲6八玉と逃げると△7九角以下即詰みがある。かといって、▲4九銀と合駒してしまうと、後手玉も△7一銀と受けが効くようになるので、持ち駒の差で明らかに先手負けだろう。△5九とには怖いが▲同金が正着で、以下、△8七角に▲7八歩と取ったばかりの歩を合駒して耐えている。△5九とよりも重く△5九金と迫るのも有力である。これを▲同金は△8七角以下即詰み。なので、▲7九玉ともう一路逃げるが、ここで△8七桂、▲同飛と飛車をそらして△7八銀から迫っていく。この順は本譜などと違って角を手持ちに残しているので、さらに迫力がある。ただ、結果的には8筋9筋の位を取っているのが大きく、ギリギリ先手が残しているようである。やはり、52手目、△同桂は後手危険なようだ。
2: mimix (1818) 2020-02-08 01:56
ただ、大局的に見て▲4六角からの展開は決して先手が良いとは言えないようだ。後手が寄せ合いを目指してくれば双方危険ながら良い勝負だが、どこかのタイミングで△2四竜と引いて局面を落ち着けてくると、先手はやはり右辺を食い破られているのが大きく、苦戦と言えそうだ。
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